「異次元テニス」をめざして

ー 残酷な天使の「アンチテーゼ」 ー

FB⑤「イカロスGT-R」PS版

イカロスGT-R」の実用化に取り組んできましたが、残念ながら「ラストイカロス」に・・・。

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 ①「DS版」と「PS版」

 とにかく、「ワイパースイング」がダメなことは確かです。

前回は、「ワイパースイング」をしないために、ゴルフの「ショートスイング」のイメージで、「デッド」にスイングを始動する「DS版」を練習しました。

しかし、実用化するためには、パワー不足でした。

どのようにして、「G点」に集めたパワーをボールに伝えるのか、試行錯誤が続きました。

「エルボー・パンチ」のイメージを応用できないか、とも考えましたが、遠い打点に対して全く実用的ではありませんでした。

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ずっと以前から試行錯誤してきたのは、「スピン」ショットにおける「プロネーション」でした。

「スピン」ショットでの「プロネーション」の動きは複雑で、文字で表現することはできません。

「サーブ」の「プロネーション」の動きですら、十分に解明されていません。

もちろん、「スピン」と「サーブ」では「プロネーション」の動きは全く異なります。

ただ、共通していることは、「手首を返す」動きは、手首の「関節」の可動域の制限があるために、「スピン」も「サーブ」も、それぞれ独特の「ひねり」の動きが生まる、ということです。

その「ひねり」の動きに、肘の「曲げ伸ばし」が組み合わさり、さらに複雑な動きが生まれます。

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 ②「GT-R」の解放と加速

「スピン」での「プロネーション」の動きを使って、「GT返し」を始動し、加速させる動きを練習しました。

「GTRの3点」を意識して、「GT返し」を強く行い、「G点」にパワーを集めます。

当然、「R点」にも「GT返し」の「反動」的な回転力が生まれます。

ところが、「ワイパースイング」では、グリップ側が左方向に流れるので、「R点」は「反動回転」できません。

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「スピン」の「プロネーション」を使うと、「手首の返し」と「肘の伸ばし」の組み合わによって、打点で、手首から「GT返し」までの半径をより長くすることができます。

さらに、この「動き」を使って、「R点」を左方向に「引っ張る」ことなく、「GT返し」の「反動回転」に「解放」することができます。

さらに、体回転などを組み合わせると、「GT返し」や「R点」の「反動回転」を「加速」することもできます。

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ところが、いくら改良しても、結局、パワー不足でした。

特に、遠い打点では「GT返し」が不完全になり、「R点」の「反動回転」も不可能です。

遠い打点、高い打点、食い込むボールなどで、「GTR」は応用性がなく、全く無力でした。

「G返し」から始まった長い試行錯誤の連続でしたが、ついに「ラストイカロス」の時が来たようです。

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③「スーパー・プロネーション」の可能性

もちろん、「GTR」を諦める過程で、並行して、新しい方向性をいろいろ模索してきました。

「GTRの3点」を意識して回転させる練習のおかげで、様々な複雑なラケットの動きをコントロールできるようになり、遠心力パワーやプッシュパワーなどを正確に感じ取れるようになりました。

この「進化」が、次の新しい試行錯誤の動きを「開発」するのにとても役立ちました。

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かなり以前に試してみて、コントロール不能、理解不能として、諦めていた技術を再度試してみました。

「スピン」の「プロネーション」を使って、「スピンとプッシュ」を両立させる技術です。

驚きでした。超簡単でした。

「GTR」を諦める「挫折」を感じる暇もなく、この「新しいプロネーション」に「熱中」しています。

とりあえず、「スーパー・プロネーション(SP)」という名前にします。

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見た目には、特別な動きでも、画期的な技術でもないかもしれません。

自然と使っている選手も多いと思います。

でも、その技術をしっかり「理解」して、「使いこなす」には長い試行錯誤が必要でした。

この技術を十分に理解して使っている選手(プロ)はほとんどいないでしょう。

これから、いろいろな選手のビデオをチェックして、この技術の「存在」を検証したいと思います。

ビデオで、「GTR」の回転をチェックするのはとても難しい作業でしたが、この「SP」技術の使い方をチェックするのは案外簡単で、楽しい作業です。

また、この技術を「進化」させるという新しいチャレンジも楽しみです。

「不死鳥イカロス」の「不滅」の精神力は「SP」に引き継がれます。

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