F⑯「翔べイカロスの翼」
順調に「異次元」の世界を飛翔しています。
と言いたいところですが、ウソです。
「イカロスの翼」がはずれ、旋回しながら落下しています。
でも、大丈夫です。何度も何度も経験して慣れています。
むしろ、「太陽」に近づき過ぎた証拠だと思うことにします。
蝋の翼をつけかえて、また「復活」します。
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①「スローモーション」の罠
理論や技術の世界に染まり過ぎていたようです。
久しぶりに実戦的なテニスを見て、ショックを受けました。
インターハイのレベルですが、あの「スピードとパワー」に対応できるか不安になりました。
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「スローモーション」の罠にはまりました。
ビデオやyoutubeなど、「スローモーション」を見過ぎました。
「G返し」や「G反動」、「子亀返し」など、今までのほとんどの技術が、「スローモーション」のスピードの中でイメージしたものでした。
もちろん、今でも「有効」な技術だと思っていますが、それを実戦で使いこなすには「時間を止める」能力が必要です。
「イカロスの翼」の蝋は溶けてしまいました。
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②「ショートスイング」での大きなスイング
実戦的な「スピードとパワー」に対抗できる「新しい翼」が必要になりました。
必要なものは、「スローモーション」の中での技術ではなく、実戦的な「スピードとパワー」を作り出す技術です。
今までのいろいろな技術の中で、実戦的な「スピードとパワー」という点で信頼できる技術は、ゴルフの「ショートスイング」です。
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第11段階では、ラケットの「始動」、つまり「Gクイック」のための練習方法として、「ショートスイング」を紹介しました。
しかし、今回は「ショートスイング」が持つ「スピードとパワー」が必要です。
「ショートスイング」では、「腕全体とラケット全体」の大きなスイングを、打点での「一瞬」の「ヘッドの返し」につなげます。
そこに、実戦的な「スピードとパワー」が凝縮されます。
↑ はたして、上のスイングは「ショートスイング」でしょうか?「ワイパースイング」でしょうか?
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ゴルフでは、「腕全体の返し」と「クラブ全体の返し」と「ヘッドの返し」という「三つの返し」を使った、大きなスイングの「スピードとパワー」が打点に凝縮されます。
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③あえて、「G返し」の「進化形」
以前は、「腕全体の返し」と「ラケット全体の返し」を組み合わせると、「ワイパースイング」という打点での「G返し」が弱い打ち方になると思っていました。
しかし、「G返し」や「子亀返し」の練習のおかげで、「ショートスイング」での大きなヘッドの動きの中でも、打点に「ヘッドの返し」を凝縮できるようになりました。
その結果、大きなヘッドの動きによって生まれた「スピードとパワー」が、打点に凝縮されます。(第16段階)
あえて、「ショートスイング」を「G返し」の「進化形」とみなします。
実戦的な技術とは言えない「G返し」や「子亀返し」ですが、けっして無駄ではありません。
むしろ、「不可欠」な「アンチテーゼ」だと思います。
「ショートスイング」と「ワイパースイング」は見た目がほとんど同じです。
この二つの区別は、プロ選手でも難しいかもしれません。
「異次元」の難しさです。
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④「翔べイカロスの翼」
重要な課題が残ります。
テニスは、「腕全体の返し」と「ラケット全体の返し」の「二つの返し」を使います。
ゴルフは、「腕全体の返し」と「クラブ全体の返し」と「ヘッドの返し」の「三つの返し」を使います。
テニスでの、手首を使った「ラケット全体の返し」は、ゴルフでの「ヘッドの返し」を含む、複雑な動きをすることになります。
「ショートスイング」は「スピードとパワー」を生み出す動きなので、「ヘッドの返し」のコントロールは非常に重要な課題となります。
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重要な「ヒント」が一つあります。
「G反動」など、「ヘッドの返し」の「反動」の動きをチェックする練習をしました。
「グリップ側」に生まれる、この「反動」の動きを、「ショートスイング」の「ヘッドの返し」を加速し、パワーアップする技術として使うのです。
この技術が「ショートスイング」の「命」かもしれません。
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今までの「イカロスの翼」の蝋は溶けました。
あえて、同じ「イカロスの翼」を、もう一度、しっかりと身につけ、再び「異次元」の世界を飛翔したいと思います。
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「G返し」は難しい考え方ですが、ぜひ「挑戦」してみてください。
興味がわいたり、何か疑問があれば「コメント」してください。
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